現行品にはない黄色がかったヴィンテージガラス

昨日の記事で紹介したミニシャンデリアのペンダントライトを製作する風景をご紹介。
アンティークシャンデリアから取り出したばかりのガラスボビッシュは汚れもひどく、使われていた際に繋がれていたプリズム金具がついたままになっています。
洗浄後に際立つヴィンテージガラスの独特な輝きとプリズムの特殊な形状

くらげの頭のような形状をしたガラスボビッシュは遠目からみても黄色く感じるほど、独特な色味をしています。美しく透き通りシャープさが際立つ現行品にはない、独特な色味が特徴的です。
1950年代よりも古いガラスにみられるこの独特のガラスの色味は、シャープさは反対に水あめのようにどこか味わいのある艶やかさが魅力です。
横に並ぶアロープリズムには金具を通すためのリングが付いています。現行品の場合は槍型の先端に金具を通す穴が直接開いているものが多く、このようなリング部分がわざわざ作られているものはほとんどありません。
1つ1つ異なる切り口を持つリング上部の切断面を見ると、合わせガラスの方から取り出す際に手仕事で切り落としたことが分かります。
仮組み上げでどのような形状になるかを確かめる

簡単に組み上げた仮組み上げの段階。こちらではまだ照明の傾きの調整や仮り配線のため、美しさには少し欠ける状態です。大まかな状況を見てプリズム同士をつなぐ金具の微調整などを行います。

電球の明るさや形状によって照明の輝きが変わるため、どのような光り方をするか、この段階で確認します。
この撮影では5Wの小丸球と言う電球を使用しましたが、小さなワット数でも十分にガラスの美しさが際立つことが確認できました。
光を遮る金属パーツなどがない分、シンプルながら透明感あふれるガラスペンダントライトへ仕上がりました。

