アンティーク照明を購入する前に知っておきたい電球のこと
アンティーク照明に使用できる電球について
アンティーク照明や輸入照明を購入されるお客様にとって、電球選びは最初に悩むポイントです。どんな電球を使えばいいの?LED電球って使えるの?古い照明や海外照明をご自宅や店舗で安心して使えるよう、豆知識や実例を交えてご紹介します。
電球は付属していません!
「ちょっとちょっと!照明屋さんでしょ!何言ってるの?」なんてクレームが入りそうですが、Hi-Romi.com(ハイロミドットコム)で販売する照明には、電球は付属していません。当店でご注文頂くと照明器具だけがお手元に届きます。
照明をお使い頂くお客様の使用条件や希望される照度が異なるため、当店ではあえて電球を付属せずに発送しています。
ホームセンターや雑貨屋さんで照明を買うと、とりあえずついてくるテスト電球。でも案外自分の思った明るさやデザインと違うと、やっぱり外して自分好みの電球に換えてしまいますね。テスト用と分かっていても、そうした電球がなんだか捨てにくくてお家の中に転がってませんか?
自分で選んだ価値ある照明に取り付ける電球です。その「とりあえず」は無くして、電球選びにもじっくり時間をかけてください。アンティークランプのある暮らしを思いっきり堪能できるよう、下記に電球について解説していきます。
2018/09/04 更新
当店で扱う一部の照明で、電球を付属するか従来どおり電球無しで発送するかをオプションで選択できるようになりました。
LED電球も使えます
お客様から電話やメールでよく聞かれるこれ。
「アンティーク照明ってLED電球使えるの?」 やっぱりそこが気になりますよね。毎日灯けたり消したりするような普段使いの照明ならなおさらLED電球は欠かせません。
答えはズバリ「LED電球も使えます!」
出始めの頃はなんだかゴツゴツした見栄えの悪いデザインが多かったLED電球。ようやく美しいデザインのものも増え省エネと見た目の調和が両立できるようになってきました。下記でLED電球を購入する前に知っておきたい知識や白熱球との違いなどについてポイントをまとめます。
必ずチェックしたいのは消費ワット数と電球の口径サイズ
Hi-Romi.com(ハイロミドットコム)で扱う照明器具には、LED電球も白熱球も基本的に口径サイズが合えば使える仕組みです。
海外の照明だけど使う電球の口径はこの形
当店の照明に使用しているランプソケットはアメリカ規格のアメリカンソケット。ランプソケットそのものの見た目は若干ことなりますが、電球を差し込む部分の形状は、日本で多く使われるソケットと実は同じです。
イギリス製のランプにみられるバイオネット球タイプのソケットと異なり、日本国内でも電球を探し易いのがポイントです。
主な口径のサイズ
Hi-Romi.com(ハイロミドットコム)で扱う電球の主な口径サイズはE26とE12。
E26は昔から一般的な住宅でよく用いられるサイズ。コンビになんかでも買える普通の電球。あのサイズがE26です。
E12サイズは最近の住宅では少し珍しいかもしれません。和室の天井照明を消すとき、一番暗くなるあの電球。「ナツメ球」と言い案外交換頻度も少ないのでピンと来ないかもしれません。
E12サイズの口径電球はあまり馴染みが無いかもしれませんが、いずれの口径サイズもホームセンターや電気量販店で気軽に購入できます。
制限ワット数と口径サイズはステッカーをチェックする
注文後お手元に届く照明器具には必ずPSEマークの入ったステッカーが貼ってあります。ステッカーには最大ワット数と電球の口径サイズ、電球のワット数が書いてあります。また電球が複数必要な場合は「電球の必要灯数」と「最大ワット数」が記載してあります。
制限ワット数を超える電球を設置すると照明器具本体の故障や火災の原因となります。制限を守って安全に器具をお使い下さい。
消費ワット数による明るさの違い
同じ形状(デザイン)の電球でもワット数が変われば、ずいぶん違って見えます。照明器具の用途や形状によってワット数を加減してみましょう。リラックスできる空間、メリハリのある空間、広がりのある空間など灯りでそのスペースをデザインできます。下記は量販店でも比較的探し易い形(シャンデリア球)の白熱球でテストしています。
雰囲気重視の10W
電球のフィラメントが見える10W電球は直視しても眩しく感じません。シェードの無いランプソケットだけの照明などにお勧めです。放熱も少なく急激に熱くなることも無いため万が一点灯中に接触しても火傷を負うようなこともありません(メーカーによって多少違いはあります)柔らかな灯りで照明そのもののデザインも堪能できます。
もちろん暗いので照度が必要な場所には不向きです。メイン照明ではなく空間演出用として使用するのをお勧めします。どうしても雰囲気を壊したくない場合は、補助照明で照度を確保しましょう。
ちなみに当店で撮影に最も使用しているのは白熱球タイプの5Wのサイン球、次いで10Wのシャンデリア球です。古めかしい照明にはやっぱり白熱球の低ワット数が似合います。昔から変わらないどこか温かみのあるオレンジっぽい光がやっぱり綺麗ですね。
雰囲気と機能性の両方なら25W
照明器具の雰囲気も壊さず適度な明るさを確保したい場合に使い易い電球です。シャンデリア球の場合、この25Wと下記に記載する40Wがホームセンターや量販店で最も購入し易いのが特徴です。需要の高さが伺えます。
25Wと聞くと低いワット数のように思えますが、数分点灯するとかなり熱くなります。点灯中や消灯直後に素手で電球部分を触るのは避けましょう。
トイレや洗面スペースなど小さな空間の演出照明に使用するのに重宝します。明るい色味の壁面が集まる狭い空間では光が反射して広く見えるため25W以上に明るく感じるかもしれません。
とにかく明るさを重視するなら40W
1つの照明器具でとにかく明るく照らしたい場合は40Wの電球を使います。もちろん直視するとかなり眩しく感じる明るさです。放熱もかなりあるため、点灯直後から電球がかなり熱くなります。壁に近い場所や天井に近い場所に電球が来る場合は使用を避けましょう。焼けや火災の原因となります。
書斎やオフィスなど特に手元を明るく照らしたい場合、グースネックランプやバンカーズランプのようにシェードのついた照明ににお勧めです。店舗照明として使用する場合は商品を照らすためのスポット的な用途に使うと効果的です。
上記したとおり、点灯中は眩しくてかなり熱くなるためシェードの無い照明に使用する場合は十分にご注意下さい。目線の高さにある照明やお子さんのいるご家庭や空間で使用する場合は火傷にご注意下さい。
光源としてはかなり明るいため、ゆったりと寛げる空間には少し不向きです。メリハリをつけたい場所や照明に使用することをお勧めします。
白熱球とLED電球の発光や色味の違い
どちらもサイン球と呼ばれる電球で、ELPA(朝日電器)と言う同じメーカーの白熱球タイプとLEDタイプを比較してみました。白熱球はやや赤みを帯びた光、LED電球はやや白っぽい光を放ちます。
LED電球は白熱球と同じ程度の光を放っても、消費ワット数が白熱球に比べ格段と低いのが特徴です。使用中の放熱量も低いため、結果として照明器具への負担も少なくなります。毎日長時間使用する場所などにお勧め致します。
昔ながらの柔らかな光を楽しみたいと言う方は、白熱球がお勧めです。
電球は半年から1年で点検・交換
電球って切れたら交換すればいいんでしょ?と良く聞かれます。もちろん切れた場合は交換が必要となります。けれど毎日使う場所などは半年に1度点検をお勧めします。
点灯はしているけれど電球のガラス部分が黒ずんでいたり、チラつきがある場合などは迷わず交換しましょう。
電球交換は電源を切ってから行う
とっても基本的なことですが、電球を交換するときは必ず照明器具の電源を切ってから行いましょう。コンセントから電源を取っているものはコンセントから抜くと安心です。壁面や直付けしてあるものはお部屋の電源を落としましょう。
家庭電源は頻繁に使うためとても身近ですが、感電すると死に至るほど大きな電流が流れています。間違っても電源の入ったままで電球交換は行わないで下さい。
LED電球は長寿命なんてウソ?
えーーー!?って言いたくなりますがLED電球だって切れるときは切れます。日本のメーカーではとくにこの長寿命と言う謳い文句で宣伝をしているLED電球を多く見かけました。
消費ワット数が低いため省エネとあいまって長寿命と言われた側面が大きくクローズアップされましたが、白熱球と同様に使用する環境によって寿命はそれなりに変わります。海外のLED電球メーカーもこの「長寿命」には首をかしげるほど曖昧なのです。
とは言え消費ワット数は白熱球に比べれば確実に低いため、省エネは確かです。パッケージに記載してある電球の寿命は白熱球もLED電球もあくまでも目安と考えましょう。同じく放熱が少ないなんて言うのもメーカーやLED電球の形状によって異なります。熱くなるLED電球だってあるんですよ。
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