スチームパンクとステンドグラスの融合で古めかしさをプラス
銅の配管や真鍮のパーツを使って古めかしいスチームパンクな演出
今回製作したステンドグラスパネルには、銅製の配管とと真鍮製の繋ぎパーツなどをふんだんに使用した支柱を製作しました。
銅や真鍮素材は熱伝導のよさやデザイン性の美しさから、モダンやカントリーにこだわらずアメリカのキッチン用品には昔からたくさん使用されています。
アンティークやヴィンテージの古いインテリアとも相性は抜群。インダストリアルと呼ばれる業務的、工業的な無骨なキッチンにも迫力負けしないサインパネルへ仕上げました。
真鍮や銅を加工して金具パーツを製作
CNC(コンピューター制御の切削機械)を使ってタグ製作
今回の作品に取り付けるオリジナルタグや木製フレームの角を飾る真鍮金具を切り出します。
真鍮製の飾り金具も当店オリジナル、木製フレームのサイズに合わせて1点ずつ製作しています。
木製フレーム用の飾り金具
先ほどCNCで切り出した真鍮板をロウ付けし、金具を立体的に組み立てます。
木製フレームにこの金具をとめるための真鍮ネジはヴィンテージのマイナスネジを使用。
ヴィンテージの古いバルブを角度調整用のハンドルへ製作
実際にバルブとして使用されていた本物を使用しています。アルミの表面に付いた錆びや汚れを落とし、リペイントしています。
バルブの内径に合わせて、シリアルナンバー入りの真鍮タグをCNCで製作。バルブを固定する大きなネジは、アンティークの真鍮部品を旋盤で加工して製作しました。
当店のオリジナル製品を証明する真鍮製タグ
チェーンとチェーンの間に入れる製品タグを製作。
CNCで切り出した2枚のタグを張り合わせているため両面から当店ロゴを見ることができます。
旋盤で銅の配管と配管を繋ぐ真鍮パーツを加工
支柱となる配管や繋ぎ金具のサイズを旋盤で少しずつ削りながら調整します。
旋盤で削りだしたパーツの見本
アンティークの金具を旋盤で削り、より古めかしいデザインになるよう盛り上がったフチを作ります。
フレームを支柱に固定するネジの頭は丸く削り、ローレット加工で滑りにくい形状へ仕上げます。
無骨すぎるパーツには絶妙に手を入れ、古めかしいステンドグラスの雰囲気を壊さないデザインへ変更しています。
木製ルーターでフレームのエッジ部分の装飾を切削
ステンドグラスパネルを支える木製フレームを切り出します。パネルをはめ込む溝や飾り縁の広さを決めたら慎重にルーターで削りだします。
写真では削り出し直後の白木のままですが、この後オイルステインや専用の塗料で表面を仕上げています。
看板照明の母体用パーツの完成
看板照明の母体部分に必要な全てのパーツの切り出しが完了。この後、組み上げる段階で作り直すパーツなども出ます。
組み上げ時に出る微妙なサイズ違いやデザインなどを見ながら、調整していきます。
組み上げの様子
補強と装飾美を兼ねて組み上げ
支柱となる配管トラスは設置時にズレが生じなうよう接続部分をロウ付けでしっかりと固定しています。
トラスを繋ぐチェーン中央には当店ロゴの真鍮プレートを入れてお洒落に。
アメリカの老舗LEVITON社製ソケット
ソケットはアメリカの老舗として有名な電気部品メーカーLEVITON社製を使用しています。
アンティークな古めかしいイメージを壊さないデザインが魅力のソケットです。
ソケットから覗くボール紙のような紙筒はインシュレーターと言う絶縁体です。
特殊な耐電カーボンで出来ているため、ソケット外部に電流が流れない仕組みです。
紙筒が出たこのままの状態に電球を差し込んで使用します。
木製フレームの組み上げ
ステンドグラスパネルをはめ込み、上記で製作した真鍮製の飾り金具を付けながらフレームを組み上げます。
ステンドグラスパネルを銅配管に固定
木製フレームを付けたステンドグラスパネルをいよいよ支柱に取り付けます。
真鍮製の飾りネジを締めて固定
支柱となる部分の配管に、木製フレームから出た軸を固定するネジ。 機能性と美しさを追求しています。
レトロなスイッチやコンセントプラグ・スモークガラスのグラスシェード
オールドアメリカンの雰囲気を壊さないようヴィンテージのLEVITON社製スイッチを採用。スイッチやコンセントの内部はオーバーホール済み。
アンティーク照明には欠かせない美しい布巻きコードを使用しています。
ステンドグラスの雰囲気に合わせ、プリズムカットガラスを使ったアメリカ製のヴィンテージシェードを使用。
落ち着いたスモークカラーのガラスがよりステンドグラスとインダストリアル感(工業的な雰囲気)を際立たせます。